2022/02/21
[3Dプリンター]FormLabsのForm3でテストプリントをしてみる
前回の記事でForm 3を開封してセットアップが完了しました。
今回は、Form3がちゃんと動作するか動作確認を兼ねて、簡単なモデルを作ってプリントするとこまで実施してみました。
以下、手順の概要です。
- モデルの作成(Fusion360とかblenderとかで)- CAD soft
- Preformアプリにモデルを取り込み、プリントジョブを作成 - Preform
- Form3で実際にプリントを開始 - Form3
- プリントされたものをアルコール(IPA)で洗浄 - Form Wash
- プリントされたものを紫外線で硬化 - Form Cure
コップのモデルのプリントに挑戦(失敗編)
適当にコップのモデルをSTL(Standard Tessellation Language)形式のファイルでエクスポートしておきます。
Form3専用のアプリであるPreFormというアプリを立ち上げます。
その後、作ったSTLファイルをドラッグドロップして、モデルを取り込みます。
「ワンクリックプリント」を押下して実行してサポートを計算し、プリントジョブをアップロードします。
アップロードされると、3Dプリンターのコンソールにアップロードされたジョブが表示されます。
早速「Print」ボタンを押して、実行します。
DISPENSE ERROR
というのがおきてしまいました。。。😱😱😱
この時はよくわかっていなかったので・・一旦失敗した時の対処法を行なってみようと思い、まずはお掃除を行います。
プリントに失敗した後のクリーニング(Form 3/Form 3B)
- ビルドプラットフォームを取り出して、アルコールで綺麗にします。
- カートリッジの「PRESS」ボタンを閉じた後、カートリッジを取り出して、レジンがまだ残っていることを確認します。
- トレーに残っているレジンをアルコールと紙ナプキンを使って綺麗に拭き取りました。
ドーナツのモデルのプリントに挑戦(成功編)
ちょっとコップのモデルが大きくプリントに時間がかかったり、PreFormアプリ内にうまくプリントできないむねの警告(「カップを検出」というメッセージ)が出ていたので
テスト用に単純で小さなトーラス図形(ドーナツ)を取り込んでプリントすることにしました。
先程のコップと同じようにプリントを開始したら、またもDISPENSE ERROR
がおきてしまいました。😱😱😱
初期不良を疑いつつも、カートリッジを取り出してからよく振り、再度カートリッジを入れてみたら、プリントが再開しました。
さらに2回ほどDISPENSE ERROR
が出たのですが、同じように対処してプリントを続行しました。
すると準備が整ったのか、プリントするレイヤー数がわかる画面に移行しました!
その後は、順調にプリントが進み、ちゃんと完成しました!
完成後、すぐにビルドプラットフォームからオブジェクトを取り除き、綺麗に洗浄しました。
これをやらないと、ビルドプラットフォームにレジンがついた状態で固まってしまい、その後のプリントの精度に悪影響を与えてしまうみたいでした。
ただ、レジン自体はアルコールを使えば溶けて綺麗に取り除けるとは思うので、あまり焦る必要はないのかなと思います。
次に、Form Cureを使って、硬化させる処理を行いました。
テストなので、適当に60℃で20分を選択して処理を行いました。
処理中は紫外線が当たって、青く光っている様子が外から見てとることができました。(結構かっこいいです。😍)
完了後はForm Washから取り出して、完了です。
今回はテストなので、ヤスリなどを使って滑らかにしたりはしませんでした。
3Dプリンターは一度触ったことがあったのですが(3年くらい前?)、それで作ったものは積層ピッチがここまで細かくなく、表面が結構ゴツゴツしていた印象があったのですが
Form 3での出力は流石に滑らかです。👍
サポート部分は多少ボツボツが残っている感じですが、これはやすりを使ったりすればかなり綺麗になるのでは?と思います。
参考
以下のYoutube動画がとてもわかりやすかったです。日本人の方で、日本語で解説されていました。
テストプリントを終えてみて
3Dプリンターを使ってみて、思ったことです
悪かったこと
- レジンの廃棄方法がかなりめんどくさい(日光や紫外線で硬化させてから燃えるゴミに廃棄という作業がかなり時間と手間を要する)
- レジンが有毒なため換気や洗浄が必要(特に洗浄時にゴム手袋が何枚も必要になる)
- レジンを洗浄するためのイソプロピルアルコール(IPA)も有毒かつ燃えやすいため、保管や使用方法に手間がかかる
私は自宅と作業場が同じ場所にあり、有毒で火災の恐れのあるIPAや有毒で廃棄に手間がかかるレジンが住環境にあるっていうのはあまり良くないなと感じています。
私一人だけであればそこまで気にしないのですが、家族など私以外の物が触る可能性もあるため、作業場を別で設ける等ちょっと工夫した方が良いかなと感じています。
あと、肌が弱かったり敏感な人はかなり厳しい戦いになると思います。結構痒くなったり、荒れたりすると思います。。。
良かったこと
- 3Dプリンターでできるオブジェクトの精度がかなり良い(これにつきますね)
- 3Dプリンターで出力するモデルは使い慣れているツールで制作できる
- Preformというアプリが優秀で、モデルさえ作れれば、取込〜プリントまでは結構簡単(まだ単純なモデルしか試していないので、落とし穴はあるかもしれませんが・・)
今後は以下のような感じで利用しようかなと思います。
- 3Dプリントは日常的には利用せず、必要に応じて必要な量のレジンとIPAを購入して使い切る(余ったものは廃棄)
- 3Dプリントを利用する期間はある程度集中させて、それ以外の作業はせずプリント〜廃棄まで一貫して行えるようにする
以上です。